人気ブログランキング | 話題のタグを見る
山形の食文化、風土
山形県はそのとおり、山の多い地形となっています。
東には奥羽山脈が南北に走り、西には出羽・朝日山地が平行して連なっていて、県の南部には、飯豊・吾妻山群がそびえています。
東西の山地のあいだに新庄・米沢盆地があり、日本海沿岸には、庄内平野が広がっています。
山形県は、米沢市を中心にした置賜地方、山形市のある内陸部の村山地方、新庄市とその周辺の最上地方、酒田市、鶴岡市などの庄内平野一帯をさす庄内地方と4つの地方に分けられ、風俗、習慣、言葉までかなりの違いがあると言われています。

庄内平野は穀倉地帯であり、ササニシキを中心とした米作は、収穫量が全国でも上位となっています。
そして、ミカン以外ならなんでもとれるといわれ、「果実の国」と評されるように、果樹栽培が盛んで、春には、リンゴや西洋ナシをはじめ、数々の果樹がいっせいに花をつけている美しい風景を
眺めることができます。
特に有名なのがサクランボで、日本のサクランボの7割が山形産となっています。
山形盆地、米沢盆地が主産地の西洋ナシも全国一で、やはりこれらの盆地の山麓地帯で作られるブドウは、山梨県についで全国で2位となっています。
そのほかリンゴ、おうとうも全国で有数の生産量を誇っています。
明治時代に栽培が始った庄内柿もまた有名な山形の産物です。

野菜は、庄内砂丘のメロン、尾花沢のメロン、ダダチャ豆、漬物用に人気の高い民田ナス、同じく漬物用で山形の人々が愛着を持っている青菜などが特産物となっています。
また山が多いので、山菜類、キノコが豊富で、蕎麦の栽培は各地で行われています。

山形県の肉牛の歴史は、米沢上杉藩が、1618年に南部藩から牛を導入し、置賜地方を中心に飼育されたことをきっかけに始ります。
やがて米沢牛の名は、良質なことで広く知られるようになりました。
山形県ではこれら肉用牛をふくめ、昭和40年代から、養豚、養鶏、酪農が盛んになって、ハム、ソーセージ、トリ肉の粕漬けなど、畜産加工品の生産が増えて、全国に出荷されています。

海岸線も短い山形県の漁業は、沖合い、沿岸漁業が中心です。タイ、サケ、カニ、タラなどの漁獲があります。
河川では、コイ、ウグイ、ヤマメ、ワカサギ、サクラマスなどが獲れます。
上杉藩では、たんぱく質補給のため、家のまわりに池を掘り、コイを買うことを奨励しました。
米沢市には古い歴史をもつコイ料理店があります。

山形のお菓子というと、ベニバナづくりに梅酢がつかわれたことから出現した「乃し梅」。また米菓の生産が盛んなところでもあり、古くからのものでは「くじら餅」が有名です。

山形県でのブドウ酒醸造は歴史が古く、明治25年ころからで、南陽市の赤湯で始ったと言われています。現在は南陽市、米沢市、上山市など各地でワイン作りが行われています。
また山形県内には、57の酒蔵があり、「男山」は200年以上の歴史をもっています。
by cuisinejaponaise | 2007-04-15 04:06 | 山形の食文化、風土
<< 尭心亭 4月の精進料理 福島の郷土料理 いろいろと >>